有職畳の造作の特徴

特徴1

 茵・四方縁礼盤・四方縁拝敷などの合掌(額縁)の縫い合わせの方法である。有職の場合、必ず合掌は重ね縫いで仕上げなければならない。
これらは、すべて両側の框に当たる部分に縁を先に付け、その後正面(上前・下前)の縁を上に被せて45度に正しくおり、くけ縫いするのが定法である。これに対し、割り縫いは、平面状段差が無く左右の均衡がとれているとの安易な考えから生じたものと思われるが、創意や工夫で造作に当たるべきではない。

四方縁・二方縁に関わらず、厚畳(礼盤)の表面の畳表は、ござ1枚物の拝敷に仕上げ、台となる床に重ねる方法である。下になる台の部分は底面の畳表に縁を付け、その縁の返し部分で台を包むようにして造作に当たる。表面の拝敷と台の部分は縁文様を合わせながらくけ縫いをして仕上げる。

その上に正面の縁を付け、重なり部分は正面の縁を45度に折り框側の縁に重ねる